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□■□■□ 【七緒のスチャラカ★介護日記】
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□■□■□──────────────── 2006.05.30 ── Vol.0064 ──
       左半身マヒとなった父ヨシオ。母ヤスコと長女・七緒が自宅での
       介護を決意した!お気楽3人家族の、手探り介護マガジンです。
──CONTENTS──────────────────────────────
       ●スチャラカ日記 『ヨシオファミリー最大の危機・後編』
       ●今日の母ヤスコ
       ●編集後記
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□■□…… 『ヨシオファミリー最大の危機・後編』 5月30日 ……□■□

※※ 最初にお断り ※※
前編を発行してから、早半年が経過してしまいました。楽しみにしていてくだ
さった皆様、本当に申し訳ありませんでした。

誠に勝手ながら、「もう前編のことなんか、忘れちゃったよ〜」という方のため
に、2005年11月に発行した前編を、もう一度送付させていただきました。
よろしければ今一度読んでから、後編を読んでくださいませ〜。

(時間が無い方のための簡単な前編のあらすじ)
2004年の年末、母ヤスコは左肩に石灰が溜まり、激痛に苦しんでいた。父ヨシオ
と母の二人の世話をすることになり、目の前が暗くなる七緒であった…。

        *    *    *    *

 時は年末。何かと気ぜわしく慌ただしくなる時季に、両親の面倒を見なくては
ならなくなった。なんたることだ!?

 整形の医師に治療を受けている母の激痛は、なかなか治まらなかった。
肩に太い針を刺してグリグリされてから、中一日置いてまた同じ治療を受けに
行く。過酷な治療なので、本当は一週間に一回程度しかできないらしいが。

 出かける前に着替えを手伝う。左肩の痛さで腕が全く上がらず、母の左腕は脇
にぴったりくっついている。服を着させようとしても、一苦労だ。
「こりゃもうカーディガンを羽織ってるしかないね」
「下着はどうしようかしら」
「ブラジャーなんて必要無し!!また病院で脱ぐのが大変だよ。誰もお母さんの
胸なんか見ないから!」

 「あんたもひどいこと言うわね」と言いながら、少し笑う余裕も出てきたみた
い…と思ったが、まだまだ少し動くだけでウンウン唸っている。やれやれ。

 その後も1日置いては病院、2日後にまた病院…といった感じで、通院が続い
た。この症状はそんなに簡単に治るものではなく、半年や一年はかかりますよ〜
と、医師に言われる。加齢や運動不足のせいもあるけど、体質もあるという。

げげ!体質ってことは、母ヤスコの血を引く私にもその要素はあるかもしれない
んだよね?冗談じゃないよ〜勘弁してよ〜、こんなに痛い病気はイヤだよ〜〜!
 今から心配して泣いていても仕方ない。とにかく、今ここにある危機をなんと
か乗り越えなければ!!

 まずはきょうだいへ連絡。母の病状の報告と、手が足りない時の応援を頼む。
それから自分の仕事の整理。私は自宅でデザインの仕事をしているのだけれど、
こうなっては急ぎの仕事などは受けられないので、お客さんに事情を話して了解
してもらった。

 そして自分の予定を整理しなければ。趣味の習い事である着物の着付け教室と、
和裁の先生にも連絡してしばらくお休みの旨を伝える。これじゃあ、習い事に
行ってるヒマなんてありゃしない。

 さらにさらに!年末だということは、忘年会&イベントシーズンだ!飲み会に
は何を置いても顔を出したい私が、すでに約束してあった忘年会や飲み会を断る
のは、本当に辛いことだったわよ。

 こうして決死の覚悟で、孤軍奮闘の日々が始まった。ご飯を作り、掃除洗濯を
し、着替えさせて母を病院へ連れて行く。父の寝起きを手伝い、デイサービスに
送り出し、家に居る日は10時と3時のおやつも出す。

 父も何ができるわけではないけど、わがままを言わないで我慢してくれたのが
嬉しかった。ここで父が風邪を引いたり熱を出したら、 さぞや困ったと思うが、
幸いそれは無かったのが救いだった。

 母が苦しみだしてから1週間くらいは、そんな毎日だったと思う。母はぐった
り横になり、寝返りも打てない状態だったが、なぜか食欲は衰えなかったね。

 慣れない私の作るへんてこ創作料理もぺろりと平らげ、またウンウン言いなが
ら横になっていた。どちらかと言うと、父や私は心労で食が細くなっていたのだ
が、母は食欲だけはいつもと変わらなかったわ。あれには感心したね〜。

 そのお陰か、徐々に母は起きている時間が増え、家事にも手や口を出せるよう
になってきた。やっぱり女性は強いよね。リハビリ病院でもよく聞いていたけれ
ど、同じような身体マヒ状態になっても、男性より女性の方が比較的回復が早い
そうだ。

 身体を壊しても壊さなくても奥さんの世話に甘えてる男性と違い、女性は
「自分が家を守らなければ!家事をしなくては!!」と思うので、辛いリハビリ
にも耐える気迫が違うらしい。

 そう考えると母ヤスコの回復は、頼りない私の世話になっていられないという
気持ちの表れなのか…などとひがむが、そんなことはどうでもいいね。理由がど
うであれ、早くいつもの健康で明るい母に戻ってくれれば!

 「こうなったら、大掃除も気にしないでいいよね?」
 「お節料理もそんなに気合い入れなくていいよね?」

母の不調を言い訳にして、年越しの準備は何もかも手を抜いてしまった。珍しい
ことにこの年は、年の瀬で寒くなる前の11月頃までに、障子を貼り替えたり倉
庫を片づけたり、ちょこちょこ手を付けておいたんだ。お節料理も今年は初めて、
デパートの豪華三段お重を注文済みだった。それは幸いというか何というか…。
 
 そうこうして3週間くらい寝たり起きたりしていたが、太い注射針グリグリ治
療が効いたようで、ある時から耐え難い痛みは急激に退いていったみたい。

 もちろんそんな簡単に治る訳もなく、痛みはまだ残っているが、なんとか自分
のことはできるようになった。それと反比例して私の負担は軽くなってきて、普
段は忘れている母の有り難みが重く感じられたよ。

 実はクリスマスに、どうしてもキャンセルしたくない予定があったんだ。他の
ことは断っても、なんとかこれだけは死守したい!そう思ってがんばったよ、
アタシャね。

 最悪、まだ母が回復できなかったら、キャンセルしなくちゃ…。そんな悲壮な
覚悟も(オーバー?)決めていたんだけど…。

 クリスマスイブ当日。母は徐々に元気になってきたけどやはり心配なので、弟
ファミリーに来てくれるよう頼んだ。かえって疲れちゃうかな、やっぱり自分が
居るべきだったか…と思って後悔しかけたが、両親は可愛い孫の顔を見て、弟た
ちと楽しく過ごしたらしい。良かった良かった、別にクリスチャンじゃないけど、
ハッピークリスマス!

 その後、地味めにしずしずとお正月を迎え、1月も半ばになる頃母はようやく
回復。急に左腕を動かしたり、重い物を無理して持ったりすると「あいたたた
!!」と叫ぶはめになるが、日常生活に困らないくらいには戻った。

 病院では引き続き診察を受け、父ヨシオとともにしばらくリハビリに通う。
 「あら、今日はご主人の付き添いじゃないの?奥さんもどこかお悪いの?」と
知り合いに声を掛けられ、「ええ、肩をちょっと…」と辛い体験を語る母。
「あら〜、大変ねえ。お大事にね」と母が言われる度に、「本当に大変なのは、
私ですから〜!!」と、心で叫んでいた私であった。

 リハビリ室で、父ヨシオと私は歩行訓練。母はベッドに横になり、痛めた肩に
温かい電波を当てて貰ってウトウトした後、温厚な男性の理学療法士さんにマッ
サージしてもらってる。父はそれを見ると、いつもご機嫌斜めになっちゃうんだ
よね〜。

 母のリハビリ運動が先に終わり、父の所に来て「K先生の手って、柔らかくて
温かいのよ〜」なんて言おうものなら大変!自分が美人先生に鼻の下伸ばしてる
事はキレイに忘れて、ブーブー怒っている。

 まったく、ひとの苦労も知らずにのんきな両親だよ。そんなことで笑っていら
れるのも、それなりの心と身体の健康があるから。誰かがちょっと体調を崩して
も、今の生活は停滞してしまうんだ。だからこそ、毎日を大切に過ごさないとね。
改めて日々の幸せに気付かされた、ヨシオファミリーの危機でした。
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■□■…………………………… 今日の母ヤスコ …………………………■□■

 絵手紙も相変わらず描いてます。消しゴムスタンプアートにもはまってます。
遂にボランティアで、ご近所の皆さんに教えたりしてる母ヤスコ。いや、ヤスコ
先生とお呼びしましょうか。
 それはそれで立派でとてもステキだと思うんですが、冷蔵庫の長ネギに花が咲
いてるのも、少し気にしてあげてください、先生!
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■□■…………………………… 編 集 後 記 …………………………■□■

 またまたご無沙汰してしまいました。皆様ご機嫌いかがでしょうか。
ヨシオファミリーは変わりなく、元気にしてます。もうすぐサッカーワールド
カップ!七緒がユニフォームレプリカTシャツをゲットしたのを知って、「俺に
も同じのを買ってくれ。サムライブルーのヤツだぞ!」と母にせがむ父ヨシオ。

まったく…目立ちたがり、この上無し。母も呆れながらも、ちゃんと買ってきて
あげてたよ。4年前にはベッカムヘアにした父だが、ミーハーぶりは衰えてませ
ん。っていうか、私に言われたくない??

 今回書いた母が苦しめられた病気に、私の友人もやられました。彼女は私より
3歳年下だけど、若くてもなるんだね〜。気を付けないとね〜。

●今日の格言 『あと2キロ!夏はすぐそこ!だれか助けて〜このお腹の肉!』
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