□■□■□───────────────────────────────
■□■□■  
□■□■□ 【七緒のスチャラカ★介護日記】
■□■□■  
□■□■□──────────────── 2004.2.29 ── Vol.0058 ──

       左半身マヒとなった父ヨシオ。母ヤスコと長女・七緒が自宅での
       介護を決意した!お気楽3人家族の、手探り介護マガジンです。
──CONTENTS──────────────────────────────
       ●スチャラカ日記 『父と母とニモ・前編』
       ●今日の母ヤスコ
       ●編集後記
────────────────────────────────────
□■□…… スチャラカ日記 『父と母とニモ・前編』 2月29日 …□■□

 ディズニー映画『ファインディング・ニモ』が、公開された昨年末のこと。
 
 食事時に、テレビの情報番組を見ていた。話題の映画紹介コーナー。
 「この『ファインディング・ニモ』って、とっても良い映画らしいね。CGの
映像も綺麗だし、ストーリーもディズニーらしくシンプルでわかりやすくて、
面白そうなんだよね〜」と、映画好きの私が何気なく言うと、
 「あら、良さそうね!たまには見に行きたいわ〜」と、母ヤスコ。

 父ヨシオは海が大好き&釣り好きなので、綺麗な魚たちの映像を見てニコニコ
している。
 「明日の水曜はレディースデーだから、1000円で見られるし、思い切って
行っちゃおうか!?」
 こうして、ミーハー一家は、映画鑑賞に繰り出す事になった。

 以前に一度、父を連れて『釣りバカ』を見に行ったことはある。その時は、全
く問題なく楽しめた。今回も楽勝だろう…と、たかをくくったのが、運の尽き!

 ヨシオファミリーの住むF市の隣の市に、大きなシネコンがある。バリアフ
リーな施設の中に、大小いくつもスクリーンがあり、全席指定でゆっくり見られ
て、とってもグー。 おまけに前日まで、窓口やインターネットのホームページ
で、見たい映画の予約ができるので、これまたとても便利!あらかじめ席を押さ
えられるので、当日めちゃめちゃ混んでる窓口に、並ばなくて済むのだ。

 今回もその手で行こうかと目論んだが、電話で確認すると、車椅子用の席は
HPでは予約出来ないとのこと。前日までに窓口でなら、席を予約することはで
きるらしい。

 「どうする?今日の内に一度行って、席を予約してこようか?」と、私。
 「あらあ〜、面倒ねえ?」と、母ヤスコ。
 「先週公開したばかりだから、混んでるとは思うよ。でも平日だし、車椅子の
席がいっぱいで見られないってことはないでしょう。じゃあ、明日直接でいい
ね?」慣れとは恐ろしい。以前の用心深さは無くなっている私なのだった。

 さて、当日。まずは窓口にチケットを買いに行く。
 昨日から、日本語吹き替え版にするか字幕版にするか、随分悩んだ。車椅子席
は大抵スクリーンに向かって端っこなので、字幕だととても読みにくい。頭の回
転も少々遅くなり、目も悪くなった父ヨシオには、日本語で聞き取れた方が、簡
単で良いに決まっている。
 けれど、日本語吹き替え版には、字幕の読めないお子ちゃまが押し寄せて、大
騒ぎなんだろうな〜。大量の子供が苦手な私は、とても悩んだ。

 ま、いいか。今回は、親孝行ということで。自分のことより、父の都合を優先
してあげよう。だって私は、また見に来ることもできるんだしね。

 チケット売り場の窓口で「車椅子のものがいるのですが…」と話すと、座席表
を見せてくれた。吹き替え版のAスクリーンは大きな部屋で、一番前の右端に車
椅子のスペースが空けてある。
 「こちらの前方の非常口から、出入りしていただきます」と、窓口スタッフ。
スクリーンのすぐ右側に非常口。ふんふん、なるほど。

 「あの〜、でもこれじゃ、上映中に非常口を開けて貰って、トイレなどに行く
ことは無理ですよね??」
 「そうですね。上映中は、開けることはできません」
 「じゃあ、どうしても出たいときは、どうしたらいいんでしょうか?」
 「スタッフが手をお貸ししますので、4〜5段のゆるい階段を登って、外に出
ていただくしか無いですね…」

 座席表を良く見ると、一番前に車椅子スペース。その後5列ほど座席があり、
ゆるい階段があって、平らな通路。壁際に出入り口があり、中央はず〜っと後ろ
(上)まで座席が並んでいる。

 う〜〜ん、困った!以前に『釣りバカ』を見たスクリーンは、入り口のスロー
プを登り切ったすぐのところに、車椅子スペースがあった。だから、上映中にト
イレで一度出て、戻ることも全然問題無かった。そのイメージが強すぎて、全ス
クリーンが同じ造りでは無いとは思いもせず、杖も持ってこなかったんだ。

 そのことを、汗をかきかき窓口スタッフに訴えると、
 「字幕版は、今お話に出た、Bスクリーンで上映しています」だと。
 う〜〜ん。字幕版なら、トイレも問題無いってことか。でもでも、字幕版は丁
度始まったばかりで、次の上映時間までは間がありすぎる。

 うんうん悩んでいると、窓口スタッフが、提案してくれた。
 「このお席は、いかがでしょう?」
 彼女の指す座席は、一般の入り口を入って行った、平らな通路に面した部分。
おお、そういえば、この平らな通路に脚を投げ出して、楽そうに座っている若者
を、よく見かけるぞ!ここなら、スロープを車椅子で登り、自力で座席に移りさ
えすれば、大丈夫そうじゃん?

 「じゃあ、ここを二人と、あと一人分は、どこか見やすいところで!」
 その席は右端なので、2席だけが階段の向こうに並んでいる。よくカップルが
座りたがるラブラブシート、と言えないこともない。ここに父母を座らせ、自分
だけはちゃっかり、もっと見やすい席で見ちゃおうという図々しい私。

 ようやく席が決まり、はぁ〜やれやれ!上映時間まで小1時間、お店を見たり
お茶を飲んだり、楽しいひとときを過ごした。

 さてさて、上映時間が近づき、Aスクリーンに行ってみると…。
 「きゃー!!なんで入り口が、いきなり階段なの!?」

 そうなのだ。いつもなんとなく、このシネコンのスクリーンの、すべての入り
口はスロープになっているような気がしていたのだが、それは幻であったらしい。
ごく普通の10段ほどの階段が、薄暗い部屋の中にそびえ立っている。
 「ええ〜?これはどう考えても、お父さんには無理だよねえ〜〜?!」

 こわばっている父母を入り口に残し、自分も半べそになりながら、座席を確認
しに中へ行ってみると…。
 「ぎゃー!!余計な柵があるじゃん!?」

 これもなんとなく、平らな通路からすぐに座席に座れるような気がしていたの
だが、実際は通路に柵があり、そこからまた1段上がったところに座席がある。
ここまで階段を登ってたどり着けたとしても、また1段上がって、狭い柵の後ろ
に回り込んで座席に座るのは、至難の業だ。まして上映中に、その手順の反対で
外に出ていくなんて、絶対に無理!!

 入り口にとって返し、どうしようかとワーワー言っていると、頭にインカムを
着けトランシーバーを持った、上役らしい女性スタッフが、飛んで来てくれたの
だった。                      
                             (後編に続く)
────────────────────────────────────

■□■…………………………… 今日の母ヤスコ …………………………■□■
 
 3月に、親戚の結婚披露食事会に呼ばれている母ヤスコ。
 「せっかくだから、着物を着せてよ!あんたの素敵なヤツを貸して!?」と、
なにやら気合いが入っている。
 「ん〜、別にいいけど。じゃ、江戸小紋がいいね。うちの家紋も入ってるし」
 「お願いね!…で、イイ着物着て、自分で車を運転して行くの?」
はぁ〜〜?なんじゃその高飛車な態度は??
 「はいはい、送っていけばいいんでしょ、送ってけば!」
 「あら、そんなつもりで言ったんじゃないのに…。悪いわねぇ。ありがと」
じゃあ、どういうつもりだったとゆーんじゃ!?困った奥様だぜ。
────────────────────────────────────

■□■…………………………… 編 集 後 記 …………………………■□■

 皆様お元気にお過ごしのことと思います。うちはこの通り、とっても元気です
よ〜!ご無沙汰してしまいまして、本当にごめんなさい!
 おまけに、久しぶりに介護日記を書いたら書いたで、長くなってしまいました。
後編は、来週日曜日までお待ちくださいね。
 最近の私はと言えば、仕事と趣味に燃えています。本当にねぇ、これで、料理
上手で掃除洗濯が得意なイケメン夫が見つかれば、申し分ないんだけど。
 あ、今、きちんと「この大バカ女!!」って、突っ込み入れてくれました??

●今日の格言 『春らしいピンク色の靴を買ったが、一体どこへ履いてく?』
==============================================================
【本誌では、みなさんのご意見、ご感想、何でも大募集中!!】
 Mail to:nanao@abox9.so-net.ne.jp
==============================================================
■登録/解除の方法
【七緒のスチャラカ★介護日記】は、下記よりいつでも登録/解除可能です。
 http://www004.upp.so-net.ne.jp/nanao-77/
==============================================================
■このメールマガジンは、インターネットの本屋さん『まぐまぐ』 を利用して
 発行しています。http://www.mag2.com/ (マガジンID: 0000084318)
==============================================================
■発行者:七 緒 nanao@abox9.so-net.ne.jp
         http://www004.upp.so-net.ne.jp/nanao-77/
■Copyright(C) nanao 2004.
 【七緒のスチャラカ★介護日記】は、転載・複写大歓迎ですが、できればご一
  報くださいね。
==============================================================