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□■□■□ 【七緒のスチャラカ★介護日記】
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□■□■□──────────────── 2003.05.06 ── Vol.0046 ──

       左半身マヒとなった父ヨシオ。母ヤスコと長女・七緒が自宅での
       介護を決意した!お気楽3人家族の、手探り介護マガジンです。
──CONTENTS──────────────────────────────
       ●スチャラカ日記 『ヤキモチ騒動』
       ●今日の母ヤスコ
       ●編集後記
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□■□……… スチャラカ日記 『ヤキモチ騒動』 4月25日 ………□■□

 前回は、ネタがないほど平穏なヨシオファミリーだったが、もちろんそんな
日々は長く続かないのであった。

 いつものように通いのリハビリ病院で、リハビリに汗を流していた父ヨシオ。
私がやるとイヤイヤなくせに、担当の美人先生にかかると、コロッと態度を変え
るのも、ご愛敬なのだ。

 リハビリ室内を機嫌良く一周歩き、階段の上り下りをして、一休みしたところ
から、『突然イヤになった病』が発病。通常1時間みっちりやるのに、まだ30
分以上残っている。車椅子に座ったまま、テコでも動かない。

「なに、どうしたのよ?また病気ですか〜?」
「うるさい!今日はもう止めだ」
「まだ30分もあるよ。一周しか歩いてないし」
「イヤだったら!」

 地声の大きい私と父の押し問答を、傍にいた他の先生と患者さんも、苦笑いし
て見ている。

「ほら〜、笑われちゃったよ〜。はい、がんばっていこう!」
「もう終わり!もう帰るんだ!!」会話にも何もなりゃしない。

「もしかして、また腰が痛くなった?それとも膝?」
「イヤだって言ってるだろう!」
 
 何がなんだか、父は真っ赤な顔をして、杖を振り上げ、威嚇し始めた。

「おー!なに?暴力??やれるもんならやってみな!」
七緒ねえさん、父ヨシオの前に仁王立ち。まわりの先生と患者さん達もビックリ、
コブラとマングースの戦いを、息を呑んで見守っている。

「もういい!」
突然、母ヤスコが逆ギレ。父の脚から装具をひったくって脱がせ、とっとと帰り
支度を始めてしまった。
「自分のためのリハビリなのに、わがままばっかり!もう好きにしなさい!!」

 帰りはすっかり険悪ムード。車の中では誰も一言もしゃべらない。

 家での沈黙の昼食後、父ヨシオはむくれて部屋にこもり、ふて寝している。
私はその後出かける予定だったので、母ヤスコに直談判に行った。

「まったく、しょうがないお父さんだよねえ」
「ホントよ。周りの人達から、呆れられてたわよ。恥ずかしい!」
「でもさ〜、ああやってわがまま言い出したとき、キレたら負けなんだよ。向こ
うが根負けして、ちゃんとやり遂げるまで、粘らなきゃ」
「だって、もう面倒臭くなっちゃって」

 私の怒りの原因は、父ヨシオだけでなく、母ヤスコにもあったのだ。

「二人のケンカなら、勝手にすればいいけど、リハビリに関しては私に責任があ
るんだからさ。今回みたいに『騒げばこっちが諦める』と思われるよ。だから、
ああいう風に口出ししないで、私に任せてよ」

「……。それはわかった。でもねえ、さっきのお父さんは、きっとヤキモチよ」
「はあ〜?ヤキモチィ??」

 そう言えば、さっきのリハビリ室で、両親の知り合いのYさんを見かけた。
私は父と歩行訓練していたので、その場では声は掛けなかった。
 父が階段の訓練に入る前に、一瞬ベンチに座って休んでいる時、
「お母さん、さっきYさんがいたよ」と報告すると、
「あら、ほんとだ。ちょっと挨拶してくるわね」と、母ヤスコは気軽にYさんと
話しに行ったのだった。

「きっとね、あれが気に入らなかったのよ」
「ぎゃははは!バカバカしい〜!」思わず大笑いしてしまった。
「だって、それまでは機嫌良かったもの。絶対そうよ」

 Yさんはと言えば、私から見れば父と同年輩の、ただのおじさまだ。もちろん
奥様もいらっしゃるし、母ヤスコと特別な何かがあるわけない。ヤキモチなど筋
違いだと思うのだが、そこが愛妻家の父ヨシオなのか?

「まったくバカバカしいわよ。ただちょっと話してただけなのに。自分は綺麗な
先生にデレデレしてる癖にねぇ〜!?」…それは言える。

 その夜私は遅くに帰宅して、仲直りしたかどうか母に訊ねたが、
「わざわざしやしないわよ、そんなこと」だって。しょうがないな〜。

 翌朝、父ヨシオはいつものように、すっとぼけて「おっはー」などと言ってい
る。こっちもすっとぼけて、仲直り作戦開始。

「昨日買い物に行って、お父さんの欲しがってたビン、買ってきたよ」
「ああ、そう。いい感じだね、ありがとう」
「あとコレ。お父さんの大好きなドーナツ。友達に頼んで、わざわざ買ってきて
もらったんだよ」
「おお、そうか。美味しそうだね」ふふふ、いい調子。

「ねえ、お父さん。こんなにお父さんのこと、毎日考えてるのに、昨日のあの態
度はなあに?いつまでもこんな険悪ムード、イヤだからさ、何か言うことあるん
じゃないの〜?」わざと気持ち悪い猫なで声を出してやった。

 ちょっと照れ笑いを浮かべた父ヨシオ、
「馬鹿な男の戯言だと思って、許してね。ごめんね」…ですと。

 まんまと『物で釣る作戦』成功。こういう素直なところが、父ヨシオの尊敬で
きるところなんだよね。母ヤスコも嬉しそうだ。ラブラブな両親を持つと、いら
ぬ苦労をさせられるよ。

「じゃあ、これからはちゃんと、リハビリもするね?」
「それはちょっと、お約束できかねるな…」
憎らしいので、ドーナツを全部自分で食べちゃおうかと、ちょっと思ってしまっ
た私です。
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■□■…………………………… 今日の母ヤスコ …………………………■□■
 
 私と母ヤスコは、自他共に認めるバッグ好き。高価なブランドものなどは全然
無く、安いものをとっかえひっかえするのが好きだ。あまりにも増えたので、飽
きた物はフリーマーケットに出すことにした。
 ああそれなのに。義妹がフリーマーケットにと、差し出してくれたバッグを、
「あら、こんないいの、勿体ない!!」と、自分のものにする母。これじゃあ増
える一方だよ。バッグ屋さんが開けるね、マジで。
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■□■…………………………… 編 集 後 記 …………………………■□■

 いつもは朝イチで配信されるように、手配しているのですが、ゴールデンウィ
ークに遊びすぎて、遅くなりました!ごめんなさいませ。
 …と、いうわけで、幕張メッセでのフリーマーケットは、大盛況でした。お客
さんが多ければ、そりゃそれなりに、売れるわな〜。お店ごっこも、たまには楽
しいですよ。ビバ!幕張!!(なんでこんなに褒めてるんだ?私ったら)
 
●今日の格言 『100円のTシャツを、さらに値切られトホホのホ』
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