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□■□■□ 【七緒のスチャラカ★介護日記】
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□■□■□──────────────── 2002.06.25 ── Vol.0025 ──

       左半身マヒとなった父ヨシオ。母ヤスコと長女・七緒が自宅での
       介護を決意した!お気楽3人家族の、手探り介護マガジンです。
──CONTENTS──────────────────────────────
       ●スチャラカ日記 『コンサートへGO!』
       ●おすすめメルマガ
       ●今日の母ヤスコ
       ●編集後記
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■□■… スチャラカ日記 『コンサートへGO!』 6月21日 ……■□■

 ある日新聞で、『井上陽水コンサート』チケット発売の広告を見つけた。
会場はお隣M市のホール。私は前々から陽水さんの大ファンなので、これは行く
しかない!と、意気込んだ。

 ふと母ヤスコに「M市のホールで、陽水さんのコンサートがあるんだけど、一
緒に行く?」と訊いてみると、「あら、行きたいわね!」
 それを聞いていた父ヨシオ。「俺も行ってみるか」
「ええ〜!?お父さんも行くの?」つい笑ってしまったが、結構いいかもしれな
い。早速、チケットゲットに向けて、動くことにした。

 もともと父ヨシオは、音楽好き。自己流で、ギターやキーボードをつま弾いた
りしていた。昔は大正琴に凝ったことも、あったっけ。自称ムード派なので、日
曜の朝などはクラシックを聴いてみたり。モーツァルトからフランク永井まで、
父の趣味は幅広い。片っ端から聴きまくり、ともいう。カラオケも大好き。

 母ヤスコはわざわざCDをかけて聴くことはしないが、テレビの歌番組などは
よく見ている。ひばりちゃん世代で、どちらかというと懐メロ路線。
七緒が車でよく陽水さんの曲をかけるので、すっかり陽水さんのファンに。
「こんな曲、どうやって作るのかしら?いい声ねえ」と、いつも感心している。
陽水さんは、母お馴染みの演歌歌手などと違い、そんなにテレビには出ないので、
『生陽水』にいたく興味を持ったらしい。

 会場になるM市のホールは、一度行ったことがある。家から車で30分ほどで、
緑いっぱいの公園の中にある。まだ新しくて綺麗なので、施設の面では問題なさ
そう。一応電話で確認してみると、車椅子用の席は用意できるが、まずは電話予
約でチケットを取ってくださいとのこと。図々しくも「身障者なので、優先的に
なりませんか?」と訊いてみたら、もちろんダメだった。
 
 さてさて、チケット電話予約の当日。奇跡的に14分で電話がつながり、無事
に3枚ゲットできた。その電話で「車椅子の者がいるんですけど、席はどうなる
のでしょうか?」と訊いた。すると「チケットがお手元に届いてから、また興行
元にお電話ください」という。ふう〜ん、そうですか。

 そしてチケットが届き、再び電話。車椅子の旨を伝えると、「付き添いの方と
2名様分のお席を、別にご用意します。当日、係りの者にお申し付けください」
とのこと。ふう〜ん、大丈夫なのかなあ?ちょっと不安になったが、まあ、なん
とかなるだろう…。

 ひとつだけ父に忠告しておいた。
「もしかしてすごく盛り上がったら、みんな立ち上がってしまって、ステージが
よく見えなくなるかもしれないよ。でも、『見えないぞ!座れよコノヤロー!』
とか騒がないでね」
「俺はそんな風には言わないよ〜」と父。
「ええ〜?バカヤロコノヤロって、言いそうだよねえ?」と同意を求めると、母
ヤスコは笑っている。

 普段自分がコンサートに行くと、大抵始めから最後まで立って、踊ったりして
いる。何らかの事情で立ち上がれない人が、後ろにいるかもしれないとは、全然
考えない。いけないことだよな〜と、ちょっと反省。

 でも、その心配は、いらなかった。会場に行ってみると、年齢層が思っていた
より高くて、み〜んなきっちり座って聴いていたのだった。

 当日、ホールの地下駐車場の車椅子スペースに、とめさせて貰う。ロビーはも
う沢山のお客さん。「こういう人混みだと、車椅子はちょっと動きづらいんだよ
な」と思ってぼんやりしていたら、自分がぶつけられた。「ちょっと〜、気を付
けてよお」と、母に苦情を言ったりする。自分が悪いくせに。

 そんなことをしていたら、警備員さんが声を掛けてきた。
「別の入口を開けますから、あそこの係りの人にチケットを見せてね」
見渡すと、ホールへの一般の入口は、ロビーから階段を上がったところにあるら
しい。階段にチケットを持ったお客さんが、ずら〜っと並んでいる。
 そこで誘導をしていた係りのお兄さんに、「電話で伝えておいたんですが、車
椅子のものがいるんですけど」と伝えると、案内してくれた。

 階段脇の緩いスロープを下りたところに、鍵のかかった入口があった。そこを
入ると、もうホールの廊下。スーパーワープの近道だ。父がトイレに入っている
間に、席に案内して貰うと、1階の前のブロックの最後尾(15列目くらい)の、
扉の一番近くに座席のないスペースがあって、そこになるらしい。母ヤスコの席
は、普通のスチール椅子が置いてあった。

 付き添い席はひとつだけなので、私はチケットの番号の席へ。なんと5列目!
母ヤスコの隣の席の人に、事情を話して替わって貰おうかとも思ったが、やっぱ
り自分が5列目でよく見たいので、そのままにした。父母の分の席は空いている
ので、ひとりで3席分を独占。勘違いなVIP気分を満喫。

 コンサートは素晴らしかった。昔の曲から新しい曲まで、ヒット曲有名な曲を
中心に構成されていて、わかりやすかったと思う。「あまり行ったことのない地
方の会場を回っている」と、陽水さんが言っていたので、そういったローカルな
万人向けの選曲にしたんだろう。父母も「知っている曲が多かった」と、喜んで
いた。

 演奏の間、父のトイレが保つか心配だったが、案の定途中で一度、行ったらし
い。席を立とうともぞもぞしていると、扉の前にいた係りのお兄さんが、さっと
寄ってきて、トイレまで付いてきてくれた。そしてトイレを済ますまでずっと
待っていて、また席へ連れてきてくれたそうだ。

 このお兄さんには、お世話になった。コンサート終了後、退場するのは他のお
客さんがみんな出てからにしようと、席で待っていた。すると、お兄さんが近づ
いてきて「では、お帰りの案内を…」と言う。「危ないので、最後に出ようかと
思って」と言うと、「でも、それだと僕の仕事が終わらないので…」とかなんと
か言っている。どうやら彼は、父ヨシオの案内役を任命されているらしかった。
無事に帰るまで見届けないといけないのだろう。会場側か興行側かはわからない
が、その配慮がとても嬉しかった。

 お陰様で、父ヨシオは久しぶりにコンサートを楽しんだ。曲に合わせて指を鳴
らしてみたり、オペラグラスで陽水さんの顔を覗いてみたり。アンコールの大盛
り上がりの時には、「うひゃあ〜!」などと訳の分からない歓声をあげていた。

 「あんた、それより、聞こえなかった?」と母ヤスコ。
「何が〜?」と私。「おっきいクシャミよ!静かな時に『ハ〜クション!!』っ
てやっちゃって、後ろの方からクスクス笑われたわよ」「ははは。聞こえなかっ
たよ!」

 やっぱりやってくれたね、父ヨシオ。もともとすごいオヤジクシャミで、『ハ
クション大魔王』の異名も持ってるだけあるよ。陽水さんにあの独特の口調で
「あららら、すごいクシャミですねえ〜」なんて、言ってもらいたかったような
気もするぜ。
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■□■…………………………… 今日の母ヤスコ …………………………■□■

 お昼ご飯をラーメン屋さんで食べている時、「あら?この間買ったカニ、まだ
使ってなかったわよね?」と言い出した母。「カニ?まだ食べてないね」「あら
やだ、傷んじゃうわ。今日使っちゃうから、忘れないでね」と念を押す。
「じゃあ、カニ玉でも作れば〜?」などと話していたのに、夕方キッチンに行く
と、カニは無い。「あれ?カニは…?」うつむく母ヤスコ。「なんかね、買わな
かったみたい。代わりにタコがあったわ」と、タコの酢の物をかき回していた。
まあね、そういう勘違いもあるわさ。でも母ヤスコの場合、多すぎ!!

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■□■…………………………… 編 集 後 記 …………………………■□■

 先日、ヨシオファミリーに新メンバー誕生!かわいい女の子。父母は3人目の
孫に夢中です。でもって、姪が生まれれば、伯母も年を取る、と。もうすぐ七夕
で、七緒は37歳だ!!37っつーとさ、限りなく40歳に近くなるよなあ。3
6だと、まだ30代半ばって感じだったけど。七夕飾りの短冊に「もうこれ以上
年を取りませんように」って書くか?「早く王子様が現れますように」の方がい
いかなあ?どちらにしても、お馬鹿丸出しです。
 
●今日の格言 『ブラジルが優勝だと、お寿司にありつけます』
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