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□■□■□ 【七緒のスチャラカ★介護日記】
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□■□■□──────────────── 2001.12.11 ── Vol.0013 ──

       左半身マヒとなった父ヨシオ。母ヤスコと長女・七緒が自宅での
       介護を決意した!お気楽3人家族の、手探り介護マガジンです。
──CONTENTS──────────────────────────────
       ●スチャラカ日記 『こだわり男』
       ●今日の母ヤスコ
       ●編集後記
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■□■……… スチャラカ日記 『こだわり男』 12月10日 ………■□■

 父ヨシオは、こうるさい。こだわりがある…と言えば、聞こえはいいのだが。
 
 例えば、紅茶。忙しい朝に、ティーバッグで紅茶を入れようとすると、
「何でティーサーバーを使わないんだ!」きちんと英国式にしたいらしい。
「ええ〜?いいじゃん。三杯くらい、ティーバッグで。サーバーなんて、どっか
しまっちゃって、出てこないよ」
「そこの右側の棚にあるはずだ」普段はとんちんかんなくせに、そういうことは
良く憶えてたりする。

「あ〜あ。はいはい!」と、いやいやながら引っ張り出すか、
「いいの、もう!時間がないんだから!」と、一喝するか。どちらにしても、父
には不本意らしいし、母ヤスコや私には「またうるさいのが始まった」と思える。
 そんなこんなでようやく紅茶が入ると、今度は、
「ジャムをくれ。ロシアンティーにするんだ」あ〜、うるさいなあ、もう!イギ
リスなのかロシアなのかはっきりしろ!いや、そんなことより、糖分の取りすぎ
だっちゅーの!!朝っぱらから頭に血が上る私。
 
 いやいや、そんな些細な事で怒ってはいかん。それくらいのわがままくらい、
気持ち良く聞いてやるのが、家庭円満の秘訣か…などと反省。

 焼酎をツー・フィンガー入れてくれ。何がツー・フィンガーだ…と、適当に目
分量で入れると、ちゃんと計れるバーテンダーが使うカップがあるはずだ、と言
う。いいじゃん大体で、とコップを渡すと、沖縄の居酒屋でもらったとっくりに
入れてくれ…と、また面倒な事を言う。

 デイサービスでカラオケをやるのに、マイマイクを持って行きたいから探せと
言う。家の増築の時に片づけて、倉庫のどこに入れたかわからないし、ただでさ
え一度唄い出したらマイクを離さないんだから、自分専用なんて持って行ったら
ヒンシュク買うよ…と、何度言い聞かせても、月曜日には「俺のマイクは?」

 今日はこのサングラスじゃない。緑茶は一回冷ましてから入れろ。全くキリが
ないよ、父ヨシオのこだわりぶりには。肝心な所はとぼけているくせに、うるさ
い事言い出すと、よくまあそんな事まで…と、重箱の隅をつつくがごとし。

 最近、こんな事があった。

 デイサービスに通っているR園で、職員さんがクリスマスの飾り付けをしてい
たらしい。その場で作っていたトナカイの飾りが、可愛かったので、貰おうとし
たのだが、まだ途中だからダメ…と、くれなかった。それと同じのを作って、孫
たちにあげたい、と言う。

 作りたいってさ、アンタ、気軽に言うけれど。結局私が作るんでしょ?
父が言うには、段ボールで顔を作って、木の枝を角に見立ててくっつけ、赤いお
鼻がついているそうだ。そして孫たちが持ちやすいように、紐かリボンをつける。
か〜〜!聞いただけでも面倒臭い。私だってそんなに暇じゃないんだぜ!

 しかし、父ヨシオが言い出したら聞かないのを知っている。父が納得するまで
説得して諦めさせるか、黙って言う通りにするしかないのだ。今回は家庭円満の
ために、あえて父の希望通りにすることにした。

 やると決めりゃあ、こちらはプロだ。うんと可愛いのを作ってやろうじゃない
か。寒風吹きすさぶ中を自転車で公園まで行き、角らしい枝振りの小枝を拾う。
段ボールを引っ張り出し、カッターにカッターマットに、赤と黒のマジックペン。
赤いお鼻とクリスマスらしくコーディネートして、リボンはグリーンにした。
イヤイヤやっても、プロはプロ。我ながら完璧な仕事だ…と、自画自賛。

 「できたよ!結構可愛いじゃん?これでいいの!?」と、聞くと、
「わからん」と、ひどく素っ気ない返事。思わず耳を疑う。
「へ?わからんって…。お父さんがこういう風に作れって言ったんじゃん?!」
「完成した物を見た訳じゃないから、わからない」
プッツーン!(←こめかみが切れた音。)

 「どんな物かもよくわからないのに、作れ作れって大騒ぎしてたわけ?もうい
い加減にしてよ〜。そんな事に振り回されるこっちの身にもなってよお!よくわ
かんないにしても、せめて『よくできたね、ありがとう』とかなんとか、嘘でも
言えないかなあ!?」七緒、大爆発。そこへ、母ヤスコが外出から帰る。

 これこれこうだ、と、母に訴え「ね、ひどいでしょ?」と、同意を求めると、
「この枝危ないわねえ、目にでも刺さったら」ちょっとちょっと、そうくるか?
この角が木の枝になっている所が、キモなのに?寒い中公園で、一生懸命小枝を
探した私の立場は、一体…。
 幸い孫たちは喜んでくれたから、私の怒りもどうにか収まったが。

 これこれ、これなのだ。父の『こうるさいわがまま』に対する気持ちは。父が
あれこれ言い出す度に、動かなきゃいけないのは、母と私。なるべく気の済むよ
うにしてあげたいとは思うが、その場の思いつきで振り回された挙げ句に、感謝
の一言もないと、本当に腹が立つのだ。
 別に感謝されるのを期待している訳じゃないにしても、家族だからこその礼儀
があるのではないか?

 こんな恩着せがましい気持ちで接するくらいなら、何もやらない方がまだまし
かも。そんないじらしい(?)私の心を知らずに、今日も父ヨシオのこだわり炸
裂。攻防戦はまだまだ続く。
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■□■………………………… 今日の母ヤスコ ……………………………■□■

 母ヤスコは、機械類が大の苦手だ。ビデオの予約録画はもちろんのこと、電球
の取り替えも、電池のサイズすら知らない。「この細いのが単3。プラスとマイ
ナスを見て、入れる。それだけなのに、どうしてできないの?」と、訊くと、
「だって、なんだか電気って、怖いじゃない?ビリッと来そうで」
う〜ん、そういう問題?でも七緒も、苦手な料理の分野では、ほんれんそうと小
松菜の区別も、いまひとつおぼつかない頼りなさ。どっちもどっちか、この母娘。
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■□■………………………… 編 集 後 記 ……………………………■□■

 Jリーグ・チャンピオンズカップは、鹿島も磐田も好きなチームなので、どち
らを応援するのか非常に困った。試合終了後、嬉しそうにインタビューに答える
鹿島イレブンを見て、なんだか憤然としたのは、やはり私がゴン中山を心から応
援していた証拠なのね。でも、柳沢も好きなの。でもでも、藤田トシちゃんもず
っと見守っていたい。う〜ん、小笠原も捨てがたい…(馬鹿女・永遠に続く…)

●今日の格言 『ビスマルク、そろそろ増毛しないとマジやばいよー』
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