□■□■□─────────────────────────────── ■□■□■
□■□■□ 【七緒のスチャラカ★介護日記】
■□■□■
□■□■□────────────── 2001.10.09 ── Vol.0006 ─

左半身マヒとなった父ヨシオ。母ヤスコと長女・七緒が自宅での
介護を決意した!お気楽3人家族の、手探り介護マガジンです。

──CONTENTS───────────────────────────── ────────────────────────────────────

■□■…スチャラカ日記 『別れの金曜日』 10月9日……■□■

 父ヨシオは隔週金曜日、通院でリハビリに通っている。
ヨシオファミリーの住む千葉県F市に隣接するI市にあるIリハビリ病院。車で20分ほど。父はリハビリは嫌なのだが、外出は好きなので、結構楽しみにしているようだ。

 今日はその通院リハの日だ。朝9時から診察、10時から1時間のリハビリ、11時からは床屋さんで散髪。売れっ子並みのハードスケジュールなのだ。

 昨年8月に脳梗塞で倒れ、その後1ヶ月ほどでリハビリ専門のIリハビリ病院に転院した。その時から父をずっと診てくれていたのがM医師。彼は30代半ばくらいの極めて温厚で物静かな先生。

 転院前のS総合病院の脳外科医S医師は、お世話になったくせにナンだが、人を見下したような物言いで、不親切で、絵に描いたようなエラソーな男だった。そのS医師に比べて、M医師はまるで神様のように感じたものである。

 今朝も和やかに「お加減はいかがですか?」と、診察が始まった。このところ父の健康状態は安定しているので、特にこれといった事もない。いつものように ニコニコしながら
「僕、転勤になりましたので、来月には新しい先生になりますから」と言うM先生。「ええ~?そうなんですか。寂しくなりますね」と父。
「新しい先生に何の申し送りもないので、血液検査でもしておきますか」だって。 たいした意味無く、3本の血液を採られて、ちょっとむくれる父ヨシオ。

 その後、リハビリ室に向かう。日が差し明るい大きな部屋では、たくさんの患者さんがリハビリに励んでいる。ざっと30人くらいはいるだろうか。その患者 さんに付いている家族や、理学療法士の先生を入れると、かなりの人数だ。

 父ヨシオの担当は、きれいな顔でビシビシやってくれる、A先生。30そこそこだろうか、スレンダーで着物の似合いそうな和顔美人さんだ。父はA先生にしごかれながらも、鼻の下を伸ばしていた。動かない腕や脚をストレッチしたり、 背筋を伸ばすように抱きかかえられたり、かなりのスキンシップがあるからだ。

 家でのリハビリの時「はい、私の肩につかまって!」と、A先生の真似をすると、じっと黙っている父ヨシオ。「どうしたの?」と聞くと「A先生の肩と違う。 先生の肩は、もっときゃしゃだった」などと言って、七緒を大いにくさらせたものだった。

 そのA先生が『おめでた』だと、患者仲間から聞いたのは、1ヶ月ほど前か。 A先生に憧れていた他の患者さん達も、かなりがっかりしたらしい。

 今日もA先生が他の患者さんにかかっていて、父のところになかなか来てくれないので、いまひとつ真剣にリハビリに取り組まない。ようやくA先生が診てくれて、機嫌を直す父。ところが、終わりにA先生から衝撃発言が。 「今月末から産休に入りますので、次回で私は最後になります」がーん!

 わかってはいたけど、おめでたいことだけど、寂しいなあ。でも父はさすがに「おめでとう。先生もお元気でがんばってね」と、年長者の貫禄を見せていた。

「新しい担当は、次回までに決めておきますね」と、A先生。 「また女の先生がいいかねぇ?」と私が言うと、父は照れている。
「そうですね、しっかり引き締めてくれるのは、誰がいいか考えておきますね」

 病院内にある床屋さんでさっぱりした後、食堂でランチ。ちなみにメニューは鯖の味噌煮定食。外食もなかなかできない父は、この食堂でのランチを楽しみにしている。なぜか、ここのコーヒーは、コクがあっておいしい。

「M先生もA先生も代わっちゃうなんて、寂しいね」「M先生は慶応に行くそうだから、栄転で良かったんじゃない?」「A先生も、産休明けたらまた会えるかもしれないし」「新しい先生方も、きっといい先生だよ」と、一期一会をかみしめるヨシオファミリーであった。

────────────────────────────────────

■□■……………………… お便りコーナー ………………………■□■

今回も、お便り紹介です。 Nさんのお父様は、ご病気で大手術の後、お元気になられて、 今はお仕事にも復帰されているそうです。
-------
あの時は「どうか神様助けて下さい。 これからもっと大事にします」とか何とか皆で手を合わせていたのに もう何事もなかったように、なってしまいました。 感謝を忘れてはいけないなあとおもいつつまたいろいろ頼みごとをしたり甘えたりしてます。
-------
そうですよね~。本当にその通りです。 今こうして元気でいてくれているだけで、感謝しなければいけないのに、ついついその有り難みも忘れがちになってしまう。反省しなくては。
 でも、先日、家でのリハビリの途中で、急に「もういいったら!もうやりたくない。ほっといてくれ!」とわがまま言い出した父ヨシオと相対し、殴りつけたい衝動にかられたイケナイ私。甘やかさないで優しくするのって、難しい。

────────────────────────────────────

■□■……………………… 今日の母ヤスコ …………………………■□■

 母が何年かに一回というひどい風邪を引いた。私が移したんだけど。
 咳をしたり、関節が痛いと言ったり、かなり重症だ。そうなると、
「もう寝てていいから!私がお父さんの世話するから!」と宣言したはいいが、 たいした役に立たない自分が情けない。
母が相手をしてくれないので、父はつまらなそうにしている。大ボケでもいい、母ヤスコよ、早く元気になって!

────────────────────────────────────

■□■……………………… 編 集 後 記 …………………………■□■

 七緒の風邪も、ずるずると長引いています。皆さんも気をつけてくださいな! あ~、もう、ホントに寒いのって苦手だあ。暑いのは全然オッケーなんだけどさ。 早く夏にならないかな…。って、まだ秋だっつーの!老後はハワイに移住するの が、七緒の夢です。

●今日の格言 『三十路の女は、自己投資』(Mちゃん、パクってゴメン!)

========================================================
【本誌では、みなさんのご意見、ご感想、何でも大募集中!!】
========================================================
■発行者:七 緒
■Copyright(C) nanao 2001.
許可無く転載することを禁じます。 ========================================================