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□■□■□ 【七緒のスチャラカ★介護日記】
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□■□■□──────────────── 2001.08.28 ── Vol.0001 ─

左半身マヒとなった父ヨシオ。母ヤスコと長女・七緒が自宅での 介護を決意した!お気楽3人家族の、手探り介護マガジンです。  
──CONTENTS─────────────────────────────
       ●スチャラカ日記 『父ヨシオのお洒落大作戦』
       ●教えて!素朴なギモン
       ●編集後記
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■□■…スチャラカ日記 『父ヨシオのお洒落大作戦』8月20日…■□■

 父ヨシオは、お洒落だ。センスの善し悪しは別にして。

 先日、週1回通っている老人介護施設R園でのデイサービスに行く時のこと。
いつもはTシャツかポロシャツに、ジャージ風のゴムウェストのパンツが定番の 服装。その日は、前日に母ヤスコが買ってきた、花柄のかなり派手派手な甚平上 下でキメていた。頭にはパナマ帽、色の濃いサングラスをかけ、すっかりご満悦。

 夕方、帰ってきた父に、「評判はどうだった?」と聞いてあげると、
「俺が今日甚平さんを着て行ったから、もう当分は甚平ブームだね。」と、すこぶる上機嫌。
「お父さん、R園のファッションリーダーだから。」と、母ヤスコ。
「へえ〜。じゃ、浜崎あゆみがライバルじゃん。」と、私が言うと、返す言葉がふるっている。
「浜崎?なんだそれは。聞いてないね。俺のところに挨拶に来ないじゃないか。 そんなのはファッションリーダーとは認めないね。」
日本広しと言えど、天下のあゆにこんな暴言を吐く63歳は、父ヨシオ以外にいやしないだろう。

 体が不自由になる前から、他人だったら近寄りたくないような、すごいファッションに身を包んでいた事もあった父。人とは違う、目立つ事が大好きだった。 今はなにより第一に、脱ぎ着がしやすい服を基準に選ぶことになってしまった。

 歩くと踵の反射板が、ピカピカ赤く光るご自慢のスニーカー。しばらくは「あれをまた履きたい」とだだを捏ねていたが、むくんだ足に、タイトで紐がたくさんあるスニーカーを履かせるのは、到底無理な相談だ。靴だけは、マジックテープのついたリハビリ用の物で、我慢してもらうより他にない。

 それでもTシャツなどは、派手で、若者が着るようなデザインを選んであげる と、とても嬉しそう。そんなちょっとした事でも、変化が乏しく束縛の多い日常 生活の、スパイスになるんだなア…と、しみじみ思ってしまう。

 が、調子に乗りやすい父ヨシオのこと。
昨日などは、私が選んであげたベースボールシャツ風のTシャツに、どこから引っ張り出したのか、大ぶりのイルカのペンダントをぶら下げ、渡哲也ばりの真っ黒いレイバンのサングラスで澄ましている。

あっけにとられている私に、
「ヘーイ、そこのおねえちゃん、俺と一緒にフィーバーしない?」

 少しでも気分を引き立ててあげよう…などと殊勝に思った私が甘かった?
我が父ながら、あまりの暴走ファッションリーダーぶりに、脱帽だぜ。

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■□■………教えて!素朴なギモン『飛行機の車椅子用トイレは?』……■□■

 今、ヨシオファミリーの一番の希望は、『海外旅行に行くこと』。
なにしろ旅行好きだった父は、飛行機に乗って、どこか海外へ行きたいと言う。 そこで、はたとギモンが。
「飛行機には車椅子用のトイレって、あるの?」

 歩行リハビリに励んでるとは言っても、外出は車椅子でないとまだまだ無理な父である。
外出時、常に問題になるのは「トイレ、トイレ、トイレ!!」
介護者が一緒に入れて、手すりが完備されているトイレでないと、難しい…。

 でも、あの狭い機内に、そんな広いスペースが用意されているとは思えない。
貧乏な私が無知なだけで、実はビジネスクラスやファーストクラスには、車椅子用のトイレなんかも完備されているのだろうか??

 それとも、始めからオムツをあてていろ、とでも?
それもありかな〜とも思うが、長時間のフライトで、オムツを取り替えるスペースさえもエコノミークラスには無いのでは?赤ちゃんじゃないんだからさ。

 障害を持った方の、海外旅行レポートなども読ませていただいたが、トイレ方 面の記述は無かった。航空会社のホームページを見ても、「乗り降りは係員がお 世話する」とかの記述しか無い。う〜ん、謎は深まるばかりなり。

 どなたか、体験談もしくは何かご存じでしたら、ぜひ七緒に教えてください!

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■□■………………… 編 集 後 記 ……………………■□■

 父ヨシオが脳梗塞で倒れてから約1年。「自宅で介護したい」との母ヤスコの希望を聞いて、「じゃあ私が手伝おう!」と、決意したのはいいが、なにしろ右も左もわからず、本当に手探りでここまで介護生活を送ってきた。
 その中でも救われたのは、父ヨシオの天性の明るさ。たまにゃ〜落ち込む日もあるが、母ヤスコといまだにラブラブで、ジョークを飛ばして大笑いの毎日。
 そんな日々のことを、介護に携わっている人にも、そうでない人にも読んで欲しくて、メルマガ発行を決めた。
 スチャラカで、でたらめな介護日記だけど、良かったらひとつ、つき合ってやっておくんなさい。                       七 緒

●今日の格言 『見返り期待し、いつも親切』

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